かつてヨーロッパ最大の王宮であった、格式高いルーヴル宮の中に設けられたルーヴル美術館は、世界で最も広く、最も入館者の多い美術館です。パリの1区、メトロのパレ・ロワイヤル=ミュゼ・デュ・ルーヴル駅の傍に位置する、この文化の殿堂には、豪華で多様な数々の芸術コレクションが展示されています。73 000 m²以上の敷地の中に、絵画、彫刻、その他の工芸品など、35 000点以上の作品が展示されています。ルーヴル美術館では、コレクションが、古代エジプト美術、古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術、古代オリエント美術、絵画、彫刻、工芸品、イスラム美術、素描・版画の8つの部門に分類されています。古代の彫像、中世の工芸品、イタリアルネッサンス絵画など、展示されている作品の種類は驚くほど多様です。毎年、数百万人の来場者が、レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』や『ミロのヴィーナス』、ダヴィッドの『ナポレオンの戴冠式』、ジェリコーの『メデューズ号の筏』など、美術史で最も有名な作品のいくつかを早く見ようと急ぎ足で訪れます。
特別展だけではなく、一年を通じて、講演やテーマ別見学、コンサートなども開催されています。ですが、この美術館の美しさは、常設展と特別展だけにあるわけではありません。壮大で威厳のあるルーヴル宮は、入り口のホールの上にある、象徴的なガラスと金属のピラミッドでも際立っています。イオ・ミン・ペイにより、1989年にナポレオン広場に建設されたこのピラミッドは、ルーヴル美術館全体に近代的なタッチを与えています。