パリを訪れる観光客で、モンマルトルを知らない人はほとんどいません。かつて大勢の印象派の画家たちを惹きつけた、パリで最も有名な地区のひとつです。18区の丘の上にある村のような雰囲気のこの地区は、絵のような街並み、終わりのない階段や古い趣のある路地で、世界中から訪れる観光客や恋人たちを魅了します。この独特な雰囲気を持つ丘の上からは、特に散歩者やパノラマ風景を愛する人たちにとっては最高の、パリとそのモニュメントの見事な眺めを堪能できます。
ここには多くの象徴的な場所があり、のんびりと散歩をしながら、この比類ない地区を特徴づけているものを楽しむことができます。多くの画家や似顔絵描きが集まる、絵のようなテルトル広場、長いルピック通りと、映画『アメリ』の場面が撮影された有名なカフェ2ムーラン、モンマルトルと、サン・ヴァンサン通りとソール通りの角の有名なブドウ畑、さまざまな織布が売られているサン・ピエール市場、ルノワールやトゥールーズ=ロートレック、セザンヌなどが通った「オーベルジュ・ド・ラ・ボンヌ・フランケット」、過去の記憶を残すモンマルトル美術館、シュールレアリズムの巨匠の作品を集めたエスパス・ダリ、魅力的なエミール・グドー広場などが、訪れる人たちを感動させます。最もロマンチックな人たちは、何よりも、有名なジュテームの壁を見るために、アベス広場の横の魅力的なジャン・リクテュス小公園を必ず訪れるでしょう。
ですが、モンマルトルの丘を最も有名にしているもう一つのものは、名高いサクレ・クール寺院です。標高130メートルの丘の頂上に座する、この寺院は、モンマルトルのケーブルカーを利用してアクセスできますが、体力に自身のある人は、ルイーズ・ミシェル広場の222段の階段を上ることもできます。1919年に献堂された、このロマネスク・ビザンチン様式の白い石の建造物は、パリの最も象徴的で最も多く写真に撮られているモニュメントのひとつです。中に入ったら、地下聖堂に降りる前に、後陣の天井の部分にフランス最大のモザイク画を見ることができます。ここから、ドームにつながる階段を上って、パリの360°の絶景を楽しむこともできます。寺院のすぐ傍には、魅力を湛えたもうひとつの宗教建築物、サン・ピエール・ド・モンマルトル教会があります。
モンマルトルの丘の麓、賑やかなピガール地区のクリシー大通りに、観光客に人気の有名なキャバレー「ムーラン・ルージュ」があります。時間があれば、スタンダールやエクトル・ベルリオーズ、サシャ・ギトリ、ダリダなどの著名人たちが眠るモンマルトル墓地も訪ねましょう。
毎年、10月の第2週末に、この地区は有名なモンマルトルのブドウ収穫祭で賑わいます。有名な主賓が開幕を宣言すると、陽気に楽しみ、特別なワインを知るイベントが始まります!