13世紀に国王ルイ9世、後の聖ルイが建設したサント・シャペルは、世界中から訪れる人々を魅了する、まさにレヨナン式ゴシックの傑作です。パリ1区、メトロのシテ駅から近い、シテ島のちょうど中心部に位置する、元はキリストの受難の聖遺物(現在はノートル・ダム大聖堂の宝物殿に保管)を納めるための聖域であったサント・シャペルは、建築と芸術の真の至宝を見せてくれます。
サント・シャペルは2つの上下に重ねられた部分から構成されているのが特徴です。見学は、受胎告知を描いた古いフレスコ画と、白ユリの花で装飾された柱、ルイ9世の母にちなんだカスティーユの塔のある、聖母マリアに捧げられた下の礼拝堂から始まります。
この見学の一番の目当ては、少し階段を上った、有名な上の礼拝堂の中にあります。中に入った後は、見るべきものが数多くあるので、どこに目を向けるべきなのか分からないほどです。13世紀に作られた華麗で美しい彩りの15のステンドグラスに、人類の歴史、創世記からキリストの復活まで、12使徒の像、植物のモチーフで彫刻された場面、聖遺物の楼台や、ヨハネの黙示録を描いた西のバラが、訪れる人たちに驚嘆と感動を与えます。そして日が沈む時、すでに崇高なステンドグラスの色がさらに輝きを増します。